韓国 いじめ対策で新方針
札幌で中学生自殺 いじめが原因か
9月4日 23時13分
韓国でもいじめが社会問題になっていますが、韓国政府はこのほど、いじめ対策の一環として、受験勉強に偏ったこれまでの教育を改め、スポーツや芸術などを通じた人格の形成に重点を置いた新しい方針を発表し、注目されています。
韓国では去年暮れからことしにかけて南部の都市でいじめを苦にした中学生の自殺が相次ぎ、政府はことし２月、全国の自治体に２４時間の電話窓口を設けたり、警察が積極的に事件として捜査するなどの総合対策を発表しました。
そして４日、キム・ファンシク首相など閣僚や学校関係者が開いた対策委員会で、これまでの対策に加えて、今後行うべき長期的な方針が発表されました。
それによりますと、「これまでの大学受験を重視しすぎた教育から、より人格形成に重点を置いた教育を目指す」としたうえで、中学校を中心に、クラブ活動や社会奉仕活動の奨励や、芸術を教える講師の増員、また、土曜でも学校でスポーツを教える講師の派遣などを挙げています。
キム・ファンシク首相は「受験勉強中心の教育と、学歴中心の就職の見直しにつなげていきたい」と述べ、いじめ対策に加え、韓国社会に根強い学歴重視の風潮を変えていくことも視野に入れているとの認識を示し、新たな方針が韓国の教育政策の大きな変化となるのか注目されています。
札幌で中学生自殺 いじめが原因か
9月5日 21時18分
５日朝、札幌市白石区のマンションで、中学１年生の男子生徒が倒れているのが見つかり、その後、死亡が確認されました。
生徒は飛び降りて自殺したとみられ、「いじめられていて死にたい」などと書かれた遺書とみられるメモが見つかり、警察で詳しい状況や動機などを調べています。
５日午前７時２０分ごろ、札幌市白石区のマンションの近くで若い男性が倒れていると、消防に通報がありました。
倒れていたのは、このマンションに住む中学１年生の１２歳の男子生徒で、病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。
警察によりますと、生徒はマンションの通路の窓から飛び降りたとみられ、「いじめられていて死にたい」などと書かれた遺書とみられるメモが見つかったということです。
警察は生徒が自殺したとみて詳しい状況や動機などを調べています。
学校はいじめを把握せず男子生徒が通っていた札幌市の中学校の校長と市の教育委員会は５日夜、記者会見を行い、「いじめられていて死にたい」と書かれた生徒の遺書とみられるメモが見つかったことを明らかにしました。
男子生徒が通っていた札幌市の中学校の校長と札幌市の教育委員会は、５日午後８時すぎから記者会見を行いました。
そして、男子生徒が書いた遺書とみられるメモが見つかり、「いじめられていて死にたい」と書かれた記述のあったことを明らかにしました。
また、家族に宛てたとみられることばも書かれていたということです。
男子生徒は、部活動や委員会活動に積極的で目立った欠席などもなく、５日朝「学校に行く」と家族に言って家を出たということです。
一方、学校がことし５月に行ったいじめに関するアンケートでは、この生徒がいじめられていることを伺わせる記述などはなかったほか、校長や担任はいじめについては把握していなかったということです。
市の教育委員会は、６日臨時の会合を開いて対応を協議するということです。
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