7月20日 11時38分

北朝鮮北東部の港町、ラソンの経済特区で、ロシアが中心となって建設を進めていた石炭の輸出ターミナルが完成し、ロシアが北朝鮮の港を拠点にアジアなどに向けて自国の資源を輸出する態勢が整いました。
このターミナルは、北朝鮮北東部、ラソンの経済特区にあるラジン港にロシアが主導する北朝鮮との合弁企業が６年前から建設していたものです。

１８日には記念の式典が開かれ、石炭を港に輸送するロシア鉄道のヤクーニン総裁は、「今後、さまざまな国の貨物船がターミナルを活用することに期待している」と述べ、ラジン港を拠点としたロシアの資源輸出に期待感を示しました。

ロシアは今後、去年開通したシベリア鉄道の支線とラジン港を結ぶ鉄道を使って、最大で年間５００万トンに上る石炭を港に運び、貨物船に積み替えてアジアやヨーロッパに向けて輸出する計画です。

ラジン港では中国も石炭などの輸出をすでに始めていて、北朝鮮としては、ロシアや中国からの投資をさらに呼び込みインフラ整備を進めるとともに、外貨の獲得にもつなげるねらいがあるものとみられます。